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津久井地域の魅力、もっと身近に
〜相模原市観光マイスター安川源通さんにインタビュー〜


2022/10/17

 自然環境や歴史・文化、まちづくり活動など、相模原市の魅力を観光客に伝える先導的な知識や技術をもつ方を「相模原市観光マイスター」に認定し、その魅力を伝える活動に取り組んでもらっています。今回は、津久井の自然体験マイスターの安川源通さんに、自然豊かな津久井地域の魅力についてお話を聞きました。

水に恵まれた津久井地区

津久井の魅力について

 相模原市の西方に位置する津久井地区に魅かれた安川さんは、松山に生まれ、高松、東京、川崎、八王子と10回もの引っ越しを経て、津久井に移住しました。

 現在は写真家として午前中に写真を撮り、午後にまとめる生活のかたわら、津久井の「自然体験マイスター」として津久井の魅力を伝える活動に携わっておられます。

安川源通さん
安川源通さん

 津久井に住もうと考えたことに、特に深い理由はなかったそうです。八王子に住んでいて身近だった地域をたまたま選んだとのこと。ただし、思い起こすと、高校時代に国土地理院の地図を見ていて、道志川が蛇行して深い渓谷が続き、集落が点在していて、秘境的雰囲気が感じられていたそうです。

よそ者だから気づく身近な魅力を掘り起こす

 津久井に移り住んで30年以上。腰を落ち着けることになったその魅力とは?

 「撮影でアマゾンに1年、それからアフリカやアラスカも回ったのですが、海外に行くと、かえって身近な、四季があって変化に富んだ里山の自然の素晴らしさを実感しました。ところがこちらに越してきて、地元の人に休みに何をしてるのかを聞いたら、高尾山までハイキングにいくと言うんです。中野山もいまでこそ散歩している人を見かけますが、昔は森を活用したり生活道があったりしたけれど、近代化が進むと人が入らなくなった。こんなに近場にいいところがあるのに、近くにあるとかえってそのよさに気づいていなかったりします。そこで身近な素晴らしいものを紹介していこうと思いました」

生き物
川を覗くととさまざまな生き物が

 子どもたちに津久井の魅力を伝えることが将来につながると考えた安川さんがはじめたのが「わくわく冒険隊」というイベントです。

 魚や昆虫をつかまえて水槽などに入れて観察する渓流水族館づくり、モミジの種の飛び方を学ぶ「ネイチャークラフト」、津久井産の素材でつくった昼食のバーガーづくり、ハンモック遊び、地元の素材を使った味噌や醤油づくりなど、自然の豊かさ、不思議さと触れ合う企画です。
 地元の子どもを集めてスタート、いまでは募集をかけると定員の3倍の応募がある人気のイベントになりました。

クロコノマチョウ
20年ほど前から棲みつきだした南方系のよそ者クロコノマチョウの姿もみられる

 もともと昆虫に魅せられて昆虫学を専攻し、昆虫写真家になった安川さんですが、かたちや生態の面白さから、虫や魚をはぐくむ環境そのものに関心が広がっているそうです。

 「かつて津久井の鮎は江戸幕府に献上されるほどの名産品で、このあたりでは尺鮎という大きな鮎が獲れていた。ところが1965年を境にそれほど大きな鮎は獲れなくなった。その年に何があったかというと、城山ダムができた。鮎が小さくなったのは海のほうにおりられなくなったため、といわれてますが、文献を調べていたらダムができてもしばらくは獲れていた記録があるようで、興味ありますね」

大事なのは「触れて感動すること」

 「これは栗の古木で、秋になると地元の人が拾いに来ます」などと、説明を受けると、いかに自然のなかに豊かな実りがあるかが感じられます。
 自然に親しむといっても、この虫の名前は何々だとか、好奇心をもって知識を得ることが必ずしもよいわけではないと、安川さんはいいます。
 「いま子どもはたくさんの情報を知っています。この虫は何という名前なのか、といったことはインターネットで検索すれば出てきます。好奇心を刺激されるのはよいのですが、それよりも自然の空気を吸って感動することが大切だと思います」
 安川さんが薦める津久井の自然と空気をぜひ味わいにきてください。

緑の中
緑の中を歩くと感動がある

相模原市観光マイスター紹介ページ
https://www.city.sagamihara.kanagawa.jp/kankou/kanko/1019688.html

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