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雑貨屋から「創る」まち・東林間


2022/03/29

相模原市南区の東林間が「雑貨のまち」と呼ばれるようになったのは10年ほど前から。アンティークから骨董、アクセサリー、ストーンなど、さまざまなジャンルを取り扱う雑貨屋が集まっていることから、巷でこう呼ばれるようになりました。今回は、東林間の雑貨屋の一つ、「海福雑貨」を経営する遠藤和海さんに話を聞きました。

―「雑貨」について教えてください。

アジアン、北欧、インテリア、手芸、レトロなど、多様なジャンルの生活品を総称して「雑貨」と呼ばれています。店内をご覧いただけるように、当店だけでも色々な作品が混在しています。

―たしかにそうですね。どれを見て良いか分からないくらい商品が多いです。

小さい作品も多くて、他の業態のお店よりも陳列点数は圧倒的に多いですね。お客様たちも「コレを買おう!」と目的を持って来店されるというよりは、「何かあるかな~」と寄っていただくことの方が多いかも知れません。

―(海福雑貨では)何歳くらいのお客様が多いのですか?

店舗には幅広い年齢層の方が来られますが、中でも10代から30代前半の女性が増えていますね。

―そうなんですね。たしかに、女性が好きそうなカワイイものとかキラキラしているものが並んでいる気がします。

当店の雑貨は、契約している作家さんの作品のほか、「スタッフが好きなもの」を集めています。売れるか売れないかよりも、「並んでいて素敵なモノ」というのがこだわりです。

―好きなモノ「だけ」で商売をしているのが良いですね。

私はもともと会社員として働いていたのですが、人の仕事を手伝わされている感覚が強くて、「これは違うな」と感じ、「自分の空間で自分の仕事をしたい」と思ったのが独立のきっかけです。

ただ、知識や経験、ましてや潤沢に使える資金もなかった。
あったのは「自分の仕事をしたい」という思い“だけ”でしたね。

―何も無かった状況から、どのようにして開業まで漕ぎ着けたのですか?

まずは会社員として働いた給料を貯金して、(現在の店舗がある)アパートの一室を借りました。並べる商品がなかったから、知り合った作家さんから受託販売という形で作品を提供していただきました。私自身は地図の絵を書くのが好きだったので、それでスカスカに見せないようにスペースを埋めていましたね

こうした準備を少しずつ進めて、開業したのが25歳のとき。会社員として働いていましたし、はじめは店舗兼自宅として、そこで生活をしていました。

壁には「imagination is more important than knowledge」(想像力は知識より重要)の文字

―すごい!思いがカタチになりましたね。

普通の会社員ではなかったですね(笑)。でも、常識を取っ払うのは面白くて、何かが無いからといって諦めるようなことも無かったです。

軌道に乗るまでは会社員として勤めて、土日は雑貨店もやってという二刀流生活。もちろん休みはありません。でも楽しかったから苦ではありませんでした。

―独立したいという熱意が作家さんたちにも届いたんでしょうね。

本当に感謝しかないですよ。その時に協力くださった作家さんたちが、東林間で雑貨屋を営んでいるんですよ。

―え!?もしかして、それが、東林間に雑貨屋が多い理由ですか?

きっとそうですね。作家さんたちが「自分もお店を開いてみたい」となって、ぜひ近くで一緒にやろうっていう流れです。

―商圏が被るとか気にならなかったのですか?

初めにお伝えしたように、雑貨は本当に種類が豊富なんです。十人十色で、それぞれ世界感が違うのも楽しい。それが雑貨の醍醐味でもあります。

そうしたこともあって、仲良しなので「オダサガ文化祭」「おさんぽまっぷの発行」「おさんぽマルシェ」を行うなど、コロナ禍前は地域活性イベントも皆で精力的に活動していました。

過去開催された「オダサガ文化祭」

―コロナの影響はやはり大きいですか?

もちろん影響は大です。世の中が「出歩いてはいけない」ような風潮にありましたから、
イベントは開催できないし、お店自体の来店者数も減って、売上は激減しました。

―現状では、どうなのでしょう?

イベント系は未だできないですね。ただ、コロナ禍でも見出せた部分が「インターネット通販」です。インターネットでの販売に今までよりも注力したところ、売上はコロナ前よりも増加しました。SNSのフォロワー数も徐々に増えて、今では8万5千人くらいになります。これが売上を上げる結果につながったのかも知れません。

―やはり、これからはインターネットの時代ですか?

いえいえ、全くそのようには考えていません。インターネットはもちろん大切ですが、リアル店舗があることが価値につながると考えています。

「来て、見て、触る」何かのキャッチコピーのようですが、雑貨屋自体を楽しんでもらうことを常に考えていきます。地域を盛り上げるイベントなども、またやっていきたいですね。

【情報】
名称:海福雑貨
住所:相模原市南区東林間3-18-3
Tel :042-705-3392
営業時間:11時から18時
定休日:火・水・祝
HP:https://umick.com/

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